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こんにちは。
株式会社ナカハラ ACEWEBの四方田(よもだ)と申します。
突然ですが、皆さんは「ネットミーム」という言葉をご存じでしょうか?
オンライン上で画像・動画・言い回しなどが模倣・改変されながら急速に拡散し、共通の笑いや内輪ネタとして消費される文化現象のことを「ネットミーム」といいます。
と聞いても、ピンとこない方もいるかもしれません。
そこで今回は、具体的な例を挙げながら「ネットミームとは何か」、「どう活用すればいいか」を紐解いていきます。
今年の2月ごろにSNS上で流行した「メンフクロウミーム」を例に解説します。
きっかけとなったのはXでのこちらの投稿です。
上記の画像を見たことある方もいるかもしれません。
メンフクロウのヒナが2足歩行で走っているようにも見える画像は、ネット上で拡散され、SNSユーザーたちが「エッホエッホ」という擬音をつけたことでミームとなりました。
愛らしいビジュアルと「○○って伝えなきゃ、エッホエッホ」というシンプルなシチュエーションが多くの派生作品を生みました。
また、企業公式アカウントもこの流れに便乗する様子がありました。
最も話題となったのはほっかほっか亭によるこちらの投稿です。
元となった画像が拡散されてからわずか2日という驚異的な速度であったため、ニュースサイトでも取り上げられるほどの話題となりました。
上記の例を見てもらえればわかる通り、ネットミームとはネット上での特有の「ノリ」「流行っているお決まりのネタ」のようなものです。「大喜利」とも呼べるかもしれません。
「メンフクロウ」の例でいえば、「『○○って伝えなきゃ、エッホエッホ』という構文で、面白い回答を作ってください」というお題がネット上で拡散されている、といった感じでしょうか。
もともと「ミーム」とは、アイデア・行動・流行といった文化的な情報を人から人へと“模倣”によって伝えていくものであり、インターネットの登場によって、この「ミーム」の拡散スピードは飛躍的に高まりました。画像、動画、テキストなどのコンテンツが、ネットを通して急速に模倣、改変、拡散されていく現象――これが「ネットミーム」と呼ばれるものです。
先程例に挙げたほっかほっか亭のように、ネットミームを正しく利用すれば、自社のマーケティングにもつながります。利用する際のポイントとして、以下の点を抑えておきましょう。
なぜそのミームが生まれたのか、「笑いどころ」はどこか等を必ず理解しましょう。
これらを外してしまうと、「こいつわかってねえな」と冷笑され、炎上の原因になるケースがあります。
扱う題材が企業のイメージを損なうものでないか、事前に確認しましょう。
金融・医療など信頼性が最優先の業種では過度なユーモアが逆効果になり得ます。
ミームは高い拡散力を持つ反面、移り変わりも激しいです。
Google TrendsやXのトレンド欄で勢いを測り“一過性の熱量”をつかむことが成功率を高めます。
テンプレをそのまま貼るのではなく、自社キャラクターや商品写真と組み合わせて“自社流”に落とし込むと効果的です。
不適切な表現や、著作権に関する対策は事前に確認を行います。
ミームで拡散された画像や音楽には当然ながら著作権があります。
そのようなコンテンツの素材は、どこかかから無断で切り取られたものがほとんで、そのまま使用すると著作権侵害に抵触する恐れがあります。
ミーム動画を作るなら、自分で撮影したもの、もしくはフリー素材として提供されている素材を使うようにしましょう。
ネットミームは、一見すると単なるネット上の流行やネタに見えるかもしれませんが、その背景には人々の共感や時代の空気感が色濃く反映されています。だからこそ、企業がマーケティングやブランディングに取り入れることで、消費者との距離をぐっと縮める可能性も秘めています。
一方で、ミームの文脈を誤って解釈したり、著作権への配慮を欠いたりすると、ブランド価値を損ねたり炎上リスクを招いたりする恐れもあります。
重要なのは、「流行っているから真似する」のではなく、なぜそれが流行しているのかを理解した上で、企業としての立場や目的に沿った活用を行うことです。